診察のご予約はこちらから

トピックス TOPICS

インフルエンザ不活化ワクチンのQ&A

10月からインフルエンザワクチン接種が日本中で始まります。

季節性インフルエンザの流行が11月頃から始まり、来年の1-2月がピークになり、3月4月で収束する経過をたどるため、それに備えてのことです。

点鼻型インフルエンザワクチンが登場しました。まだ十分広まっていませんが、どの程度効果があり、注射によるインフルエンザワクチンと比較してどんな利点があるのか?この1年でその評価がはっきりすると思われます。

今回は、インフルエン不活化ザワクチンについて、次のA)からD)まで4つの疑問に、ワクチン専門家が回答を示しています。これを参考にその要約をまとめて見ました。

  • 2024/2025シーズンのインフルエンザ不活化ワクチンの有効性について。

インフルエンザの予防には、ワクチン接種を毎年継続したほうがよいですか?

 

  インフルエンザ不活化ワクチンを接種すればインフルエンザに絶対に罹患しないとい

  うものではありませんが、ある程度発病を阻止する効果があり、呼吸器、循環器、腎臓に慢性疾患を持つ患者さんなどでは重症化を阻止する効果があります。

  乳幼児のインフルエン不活化ザワクチンの有効性に関しては、いろいろの報告がありますが、おおむね20~60%の発病防止効果があったとされています。

  インフルエン不活化ザワクチンの有効性が持続する期間は約5ヶ月とされています。従って、前シーズンに接種していても抗体価は減衰している可能性が高く、毎年接種することが進められています。

  また、インフルエンザウイルスは毎年流行する株が異なるため、毎年ワクチン接種が

  必要になります。

B) インフルエンザ不活化ワクチンの接種回数と2回接種の場合の接種間隔について。

また、接種時期はいつがよいですか?

 

6ヶ月以上13歳未満の方は2回接種。13歳以上の方は1回接種となっています。

  2回接種の間隔は2~4週間とされていますが、できるだけ3~4週間の間隔で接種したほうが免疫の獲得がよいと言われています。

  接種時期ですが、10月に1回目、11月に2回目の接種を受けて、流行が早くなっても間に合うようにしておくことが望まれます。

C) インフルエンザ不活化ワクチン接種にあたって、注意すべき副反応(有害事象)と

その対処方法について。

 

インフルエン予防接種ガイドラインには 接種後、発赤、腫脹、疼痛等を認めるが、通常2~3日中に消失する。その他、まれに接種後、数日中に発疹、じんましん、紅斑、掻痒感等を認めるが、通常、2~3日に消失するとあります。

接種局所の熱感や発赤が強い時は、冷湿布を行います。硬結(皮下の固いしこり)は原則様子見でいいです。発熱時はアセトアミノフェン等の鎮痛解熱剤を服用します。

D) 小児におけるインフルエンザ不活化ワクチンの用法および用量と有効性・安全性について。

  生後6ヶ月未満ではインフルエンザワクチンは接種しません。

  生後6ヶ月から3歳未満は0.25mlを2回。

  3歳から13歳未満は0.5mlを2回

  13歳以上は0.5mlを1回接種となっています。

  安全性は副反応の多くは注射局所の反応であり、発熱は全年齢での合計が3.67%と低地でした。既知および未知の副反応ともに重篤な例は認められませんでした。

 

参考文献はastellas インフルエンザHAワクチン 2024年版 Q&Aより。